魔轟三鉄傑のあゆみ⑥【上級 登場! 馬鹿野郎!】
地獄三十六歌仙の目的が知りたいだと?
ふん!
この吾輩を見くびるなよ。
ゲスといえど、貴様らに口を割るほどヤワではない!
ぞばっとな。
知識年ブック=ロウにいる歌仙から、命令を受けていただけなんだ~!
ゲロゲロ~!
シャティ
わたしのために……。
気にしないで。
悪い連中をぶっ飛ばしたら、あたしたちの名も上がるってもんなんだから。
リエンの言葉に、しれっとついてきていたメイフウもうなずいている。
メイフウ
古巣のことでもありますし、私もともに戦わせていただきます。
メイフウ
なんでしょ。
メイフウ
私、人のカオを覚えるの苦手なタチでして。
メイフウ
だからスカルアクセサリー取り入れたんですけど、だめでしたねー。
シャティ
わたくしにとっての注射器みたいなもんですね!
トゥーラ
それから数日、リエンたちが辿り着いたのは、どことなく厳粛な気配をまとった都市だった。
賢者
今日もメンコであーそぼーうぜーい!
賢者
やるやるやるやるー!
俺のドメスティックマグナム-零式-がサイコーに火を噴くぜ~~っ!!
ふたりは、そろってダムザを振り返った。
アレなコトが……
起こっているのかも、しれぬな……。
歌仙がいるのはまちがいないんだし。
メイフウ
トゥーラ
トゥーラ
メイフウ
賢者
俺バリアありー!
賢者
賢者
これ貫通できないバリアですー!
都市中がだいたいこんな感じだった。
中央広場を見よ。
何やら他とは様子の異なる男がおるぞ。
???
今日も遊んで遊んで遊びまくるゼーイェー!
賢者
さすが大賢者バッカレイさまだぜー!
俺らの気持ち、つかんでるゥーッ!!
行ってみるわよ!
賢者
虫眼鏡で紙を燃やす遊びをしてたらヤケドしちゃったよ~~~!!
患者発見!
ぴーぽーぴーぽー!!
いきなり離脱するガトリンは放っておいて、リエンとダムザは中央広場に駆け込んだ。
もしかして地獄三十六歌仙!?
バッカレイ
知識の仙ロードを極めし知識魔、バッカレイさまだよ~~ん!
あんた完全にバカ丸出し……ハッ!?
びくり、と少女の身体が強く震える。
隣のダムザが、ハッとして振り返った。
あたしら何しに来たんだっけ~。
なんかぁ~、忘れちゃった~あはは~。
まさか、とダムザはバッカレイを振り向く。
彼は、にやにやと締まりのない笑みを浮かべ、大げさに両腕を広げていた。
バッカレイ
なんつーの?
ほら、よく言うじゃん?
馬鹿って言った奴が馬鹿?みたいな~?
そんなものはただの戯言--ハッ!
うっかつゥ~ゥ!!
どーすんのこれ、なんも思いつかないんだけど~。
マジウケる~。
へらへら笑うだけのリエンとダムザを見て、バッカレイは満足そうにうなずく。
バッカレイ
頭でっかちになるだけでさ~。
バッカレイ
まず頭を空っぽにしてさ~
つまりバカになんなきゃなんだよね~ハハーン。
バッカレイ
空からパラシュートで落下してきたガトリンが、バッカレイを押しつぶした。
お薬出しときますね。
ぞばぞば。
倒れたバッカレイに注射器の中身をぶっかけて、とことことリエンたちのもとへと歩いていく。
ともに地獄三十六歌仙と戦いましょう!
意味わかんないんだけど~あはは~。
あっちね、あっちィ~!
おふたりとも、どうされたんですか?
このガト子めに教えてください。
ヒャッヒャッヒャ!
バッカレイ
そのふたりは今、頭からっぽだもんね~。
よろよろと起き上がるバッカレイに、ガトリンは、むう、と注射器を向ける。
バッカレイ
君にも真理を知ってもらうよ~ん。
ならばあなたには、慈悲の心を知っていただきます!
バッカレイ
バッカレイ
○○に入る言葉は?
バッカレイ
バッカレイ
バッカレイ
あの子わかっててやってんの~?
ぶっちゃけ仙術以外は大したことなかった。
ガトリン・チャンバー、ゴートゥーヘル!
ぞばばばばばばばば-!
バッカレイ
まいったー!
バッカレイ
まいったから!
バッカレイ
執拗きわまる乱射を受け、バッカレイは白目をむいて倒れ伏した。
賢者
わたくしたちはいったい何を--?
賢者
なにこの知性のかけらもない格好!
羞恥心があふれて止まらないわ!
まるで禁断の果実を口にした始まりの乙女の気分だわ!
バッカレイが倒れたことで仙術の影響が解け、ブック=ロウの人々が次々に我に返っていく。
笑いすぎてアゴ痛い……
助かったわー、ガトリン。
しかしガトリン、なぜあそこまで乱射を続けたのだ?
フッ……。
シャティ
横になって眠るシャティが、眉根を寄せ、うめき声を上げ続けている。
そのかたわらにひざまずき、様子を見ていたトゥーラが、真剣な表情でかぶりを振った。
トゥーラ
この感じ……アレの影響を受けている、か……。
トゥーラ
どうやらまちがっちゃいなかったらしいね。
メイフウ
というわけですか……。
ゆらり、とメイフウはトゥーラの背後に立った。
す--と細められた瞳から、氷柱のような視線が放たれ、突き刺さる。
メイフウ
あなたの招待は……。
メイフウ
トゥーラ
メイフウ
トゥーラ
メイフウ
トゥーラ
メイフウ
トゥーラ
正確には死神。
メイフウ
そうなんですよー。
トゥーラ
メイフウ
トゥーラ
メイフウ
シャティ
うーん!!
人気ブログランキングに参加しています!よろしければクリックお願いします★
魔法使いと黒猫のウィズランキング
コメントを残す